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*カシミール3Dで作成しました。
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白馬登山


  夏山登山いいですよね。私は、もう熟年登山の仲間に入ります。そんな私でも登って楽しめるを紹介しましょう。地形・地質・植物などを楽しみながら、自分のペースに合わせて、ゆっくり登ることが大切ですね。私なんか、まず体重を落とすところから始めます。体が重いというのは大変なことですね。

 そして、本番前までに1ヶ月くらい前でいいと思いますが、低い山でいいと思いますが、練習で登ってみます。そうすると2回目の本番は、何故か体が軽いんですね。是非試してみてください。日帰りから2泊3日くらいの、山小屋泊まりの登山でも、しっかりと装備はしていきます。これを怠ると命に関わります。山を侮ってはいけませんね。また、昔取った杵柄という意識も変えなくてはいけませんね。
    
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 猿倉荘                 

 私は素人ですが、装備だけはお金をかけます。私の場合リュックサックは30リットルから40リットルくらいの大きさです。特に大きなリュックサックは使いません。いろんなメーカーがありますが、私はミレーが好きです。リュックも縦型で防水・撥水性のいい物がいいですね。雨が降ったときに中がぬれるようではいけません。

 そのようなリュックサックでは重くなり体力を失います。必ずリュックサックカバーも買っておきましょう。また、カッパは大切ですよ。防水透湿性生地を使用したレインウエアがいいですね。ビニールのカッパは最悪です。汗をかけば体を流れ体がぬれ、体温を奪われ体力を失います。ゴアテックスのような、しっかりとした物を選びましょう。上下セパレートな物がいいでしょう。ちょっと寒くなってきたときに、ウインドウブレイカーがわりになります。

 個人的な考え方ですが、カッパのフードはつばがあるのがいいですね。つばのある帽子を覆うことが出来るからです。帽子も大切ですよ。ゴアテックスの帽子があると最高ですね。毛細管現象で雨水が帽子のつばからしみこんで頭中ぬれてしまうような、綿の帽子は最悪です。経験があるのですが、山で横殴りの雨が降ったのです。歩いているうちに帽子のつばから水がしみてきて、頭中びっしょです。そしてしまいには、首筋まで水がしみてきてたれるのです。冷たくて寒くて死ぬ思いをしました。若い人はいいかもしれませんが私たち中年になると体力を奪われることは死につながります。

 アンダーウエアーや登山ウエアーも同じで、しっかりとした物を買いましょう。快適と安全の為にも登山用として開発販売されている速乾性素材を使用した登山ウエアーやアンダーウエアを使用しましょう。なにしろ、汗や雨による体温低下による体力消耗との戦いです。これだけは言えます。登山用品はけちってはいけません。いい物を買うべきです。山をなめてはいけません。

 私は、膝が痛くなるので、いつもストックか眺めのピッケルを持って登ります。そして、背負子にザックをつけて、重心を高めになるように、荷物を詰めます。それぞれ小分けして、ぬれないようにそれぞれをビニール袋に入れてザックに詰めます。カッパはすぐ出るようにしてあります。水筒も重くならないようにペットボトルなど工夫します。なるべくシンプルになるように注意します。登山靴も足首を痛めないようなしっかりとした物を選びましょう。雪渓などを登るときは、手袋もします。後は必要に応じて詰めます。カメラなど、趣味に合わせて持って行くのも楽しいでしょう。それでは、今回は最初に白馬登山を紹介したいと思います。

       
 白馬三山 まず、JR白馬駅より、白馬三山から白馬乗鞍岳までの縦走コースを紹介しましょう。JR白馬駅から白馬三山を眺めてみましょう。南から鑓ヶ岳(2903m)、杓子岳(2820m)、白馬岳(2933m)と白馬三山を望むことが出来ます。また、鑓ヶ岳、杓子岳と岩肌が白いことに気づくと思います。
 それは、硅長岩と言って白い火成岩から作られているからです。また、白馬三山の山頂を結ぶ線が水平になっていることが分かると思います。これは昔、北アルプスが海から少し出た丘陵地帯だった頃、浸食されて準平原をなしていた頃の名残と言われています。さあ、白馬駅から降りて、バスやタクシーを使って、猿倉まで行きましょう。そこまでの岩肌は、蛇紋岩と言って緑っぽくてつるつるした感じの岩石からなっています。猿倉に着いたら入山届けを出して、トイレに行ったり、荷物を確認したりして、出発の準備をしましょう。もちろん、準備運動もしましょう。さあ出発です。


 白馬尻

  キヌガサソウ
 大雪渓(U字谷)大雪渓が始まる白馬尻までは、林の中を登っていきます。高山植物を観察しながら登っていくのもよいでしょう。所々にヤグルマ草やエンレイ草が見られます。 
 白馬尻のトイレの周りにはエンレイ草の群生が見られます。白馬尻から20分くらい登ると、大雪渓の登り口に着きます。そこでしっかりとアイゼンをつけて、手袋をして準備をします。

 大雪渓は見事なU字谷です。氷河によってゆっくりと削り取られた後です。是非写真を撮ってください。さあ、落石に気をつけて登りましょう。経験があるのですが自分たちのパーティーに落石がつっこんできました。冷蔵庫大の大きな岩です。杓子岳側から落ちてきたのです。上の方から「落石」という大きな声がしましたので、上を見たら大きな岩がごろごろと私たちめがけて落ちてくるではありませんか。みんなで慌てず、しっかりと落石の落ちる方向を見定めてよけました。その岩は私たちの長いパーティーのど真ん中を突っ切って行きました。何事もなくてよかったです。このように大きな岩でごろごろ落ちてくる物はよけられるのですが、小さい石で猛スピードで「ピシーピシー」と落ちてくる物は、よけられないそうです。ガスなんかまいていればなおさらです。本当に怖いですね。

 
     杓子岳のカール
 しばらく登ると、左側の山の斜面に、淡いピンク色をしたシラネアオイが見られます。写真撮りましょう。しばらく急な坂を登ると少し平坦な場所に出ます。そこからは、杓子岳のすばらしいカール地形が見られます。スプーンでえぐったような典型的なカール地形です。シャッターチャンスですよ。しばらく登ると葱平につきます。
 そこで、アイゼンを取って登ります。周りには高山植物がたくさん現れてきます。シナノキンバイ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマアワガエリなどと様々な植物が待っています。また、岩石もおもしろいですよ。足元を見ると緑の透き通った石がたくさん転がっています。蛇紋岩が流紋岩の噴出の時に変成作用で出来た蝋石というものです。昔はチョークの変わりに石筆として利用されていたようです。是非きれいな蝋石を探してみてください。

      
 羊背岩 そして、今度は小雪渓を渡って、村営小屋下に広がるお花畑を登ります。ここにもたくさんの高山植物があります。また、しばらく登ると大きなドーム状をした。岩が見えてきます。岩肌はつるっとしていて、一定方向に傷がついているのです。
 これは羊背岩と言って、1902年に山崎直方という人が、はじめて氷河の証拠であると発表した岩です。傷は擦痕と言って、氷河に削り取られた後だそうです。また、石灰岩もあり運がよければ、その中に海百合の化石が発見できるそうです。つまり、昔は海の中だったんですね。
 

 途中で水飲み場がありますので、少し喉を潤してください。自分は小雪渓で雪をビニール袋に入れ、そこに缶ビールを入れて持ってきた物を飲みます。最高ですよ。山小屋は2つあり、下の村営小屋と上の白馬山荘、そこには高山植物もさながら、雷鳥が見られます。子どもを連れている姿も見られることもあります。また、高山植物もツクモグサ、イワツメクサ、ウルップソウ、イワベンケイなど数え切れないし覚えきれないほどの高山植物があります。


  白馬山荘に着いた
 白馬山頂付近の線状砂礫 さあ、体力が残っている間に白馬岳の頂上に向かいましょう。50分といえば登れます。ここで気がつくことは植生です。傾斜に沿って縞模様に植物が生えています。これは、そこの砂礫が細かいところと荒いところが縞状に分布しているのです。それを反映して植物も縞状に生えているのです。
 特に斜面に沿って縞状になっている地形を線状砂礫といいます。また斜面に垂直、階段状になっている地形を階段状砂礫といいます。白馬頂上付近で見られます。これらは、周氷河地形といって氷が溶けたり凍ったりしたときに、同じ大きさの石が並んで出来たようです。

 白馬岳山頂
 白馬山頂付近の非対称山稜 さあ、山小屋に泊まって明日は、白馬大池まで行き、栂池自然へと下山していきます。翌朝は是非御来光を拝みましょう。杓子岳に登ってみてもいいし、白馬山頂から見てもいいと思います。さあ、朝食を食べ出発です。準備運動はいいですか。
白馬山頂から少し行って振り返って見ると、富山側がなだらかで、長野県側が急ながけになっていることに気づくでしょう。これが、非対称山稜といって長野県側に雪庇が積もり、削られて出来たという説と断層によるものという説もあるようです。

   二重山稜(船窪地形)
三国境のあたりまでくると、コマクサも見られます。また二重山稜といって、船窪地形も見られます。北アルプスが隆起するときに、山自体の重さでずり落ちた結果(重力以上断層)、山稜が二重になったようです。
 また、しばらく歩いて行くと小蓮華に行く途中石がまた白くなってきます。ここでは運がよければ翡翠が拾えます。探してみてください。

  小蓮華付近の褐鉄鋼の脈
また、茶色の岩石、褐鉄鋼の脈があります。さあ、小蓮華も過ぎて、雷鳥坂を下ると白馬大池に着きます。白馬大池を眼下に見ながら、下っていくと、水晶が拾えることがあります。足元を見て下りましょう。もしかしたら拾えますよ。また、リンネソウも見られます。ここでは一カ所だと思いますのでよく見てください。

       白馬大池
白馬大池に着くと植生が円形をしているところが見られます。これは環状砂礫かも?また白馬大池は第四期の火山噴火によって、安山岩でせき止められて作られた湖です。この中にはクロサンショウウオがいます。何匹も岩に張り付いているのが見られますよ。こうして、ごろごろした岩の中を下山します。
そして、栂池自然園に下るのです。すばらしいコースです。
一度挑戦してみてください。次は、燕登山を載せてみたいと思います。


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